経済制裁で墓穴を掘る似たもの同士
韓国への輸出規制強化!?――しかしその結果はヤブヘビ!「日本は、北朝鮮に軍事転用可能な物資を密輸出していた」ことが発覚 !?
※韓国の輸出管理を批判し輸出規制を強化した日本が、実は北朝鮮に軍事転用可能な物資を密輸出していた!? 元徴用工問題に関して弁護士有志声明の呼びかけ人の一人、岩月浩二弁護士からの特別寄稿を参院選中に限りフルオープンで再掲載中!
2019.7.14 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/452968
日本政府は7月4日、半導体などの製造に必要な材料のうち、フッ化水素など3品目の韓国への輸出規制強化を発動した。その理由として、軍事転用できる物資の輸出管理で「不適切な事案」があったとの判断を示していた。NHKは7月10日、韓国政府の資料から明らかになったこととして、韓国から軍事転用可能な戦略物資が違法に輸出され摘発された件数が、4年間で156件にのぼることを伝え、「韓国の裏切り、批判」の報道をした。NHK、FNN PRIMEなどによる韓国批判報道が、日本国内の「嫌韓感情」に火をつけた。
ところが、ところが、である。こうした日本の韓国批判報道に対して韓国の産業通商資源省は7月10日、韓国が摘発したのは「一部の国内企業が許可なく輸出したものを摘発した事例で、日本産のフッ化水素ではない」と説明した。すなわち、日本産のフッ化水素を横流ししたわけではないと正面切って反論したのである。その上で、韓国を批判する日本の現状はどうかというと、無許可輸出の摘発件数が公表すらされていないことを明らかにし、その無責任さを批判した。
さらに、韓国国会のハ・テギョン議員は7月11日、日本の安全保障貿易情報センター(CISTEC)から入手した「不正輸出事件概要」資料を分析した結果、日本で1996年から2013年までの17年間に、30件を超える対北朝鮮密輸出事件が発生していたことを明らかにした。
しかし、日本はそれを恥じとも思わず、この8月2日、
韓国を「ホワイト国」から除外することを閣議決定!https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019080290135419.html
「ホワイト国」☞ 貿易上、軍事転用や武器開発につながる物資の輸出手続きの簡略化が認められた国。日本は、軍事転用の可能性がある輸出品を規制するために「リスト規制」や「キャッチオール規制」を導入。「リスト規制」は、軍事転用が可能であると定められた特定の物資を規制し、「キャッチオール規制」はリスト規制対象外のものを全て一括して規制するもの。韓国は、今回の除外が決まったことでキャッチオール規制の対象となる。キャッチオール規制は、輸出先だけでなくエンドユーザー(流れる先)も含めて武器開発の可能性がないか考慮する。今後は契約ごとに、それぞれの物資に許可が必要となり、輸出管理が強化される。
韓国への輸出規制強化が、元徴用工問題を念頭に置いた「報復」的な措置であることは明らかだろう。このように、日本政府が一方的に事態を紛糾させているだけだ。日本の最高裁が徴用工個人の請求権を認めていることを、再認識してほしい。
※「徴用工」「女子勤労挺身隊」訴訟に対する韓国最高裁判決に寄せて「元徴用工の韓国大法院判決に対する弁護士有志声明」呼びかけ人・弁護士 岩月浩二氏による特別寄稿! 2018.12.29 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/438559
岩月氏∶「皆、請求権がなくなったと思っているが、最高裁はそんなことは言っていない。日本政府、外務省も、一貫して『請求権はある。外交保護権は放棄したから、国家間の交渉で持ち出すことはできないが、個人の請求権は残っている』としている。日本の行政も裁判所も『請求権が消滅した』なんて、一回も言ってない!」
岩月氏∶「日本製鉄は、賠償を命じた2013年のソウル高裁判決を受けて、判決が確定すれば、これに従うという方針を有していた。にも拘わらず、日本政府が介入して、判決が確定しても支払わないようにさせ、事態を紛糾させた。問題を困難にさせているのは、当事者である民間企業ではなく、もっぱら日本政府である」
日本の輸出入の統計を見ると、韓国は、輸出入の総額について、米国、中国に次いで3位に位置している。2018年の統計調査では対韓国との輸出入の総額が9兆3430億円に達している。輸出が輸入を大きく上回り、韓国に対しては、「貿易黒字」。韓国は、このように大切な「お得意様」である。今や、日本経済を支える柱といってもいいインバウンドにも大きな負の影響が出る可能性がある。日本に訪れる外国人の総数は、2018年の統計で3119万人。うち韓国からの訪日者は753万。30%以上を占めている。これは中国に次いで第2位。2018年の調査では、訪日客全体で、年間4.5兆円を消費し、うち韓国からの訪問客は5842億円を消費、1兆5870億円消費する中国につぐ第2位。嫌韓、反中と騒いでいると、中国と韓国あわせて約2兆円(全体の約半分弱)の売り上げがなくなるかもしれない。
(以上、日刊IWJガイド 2019.7.14&2019.8.3参考)
ソウル市内の光化門広場で「安倍糾弾デモ」
※対立ではなく友好的解決をhttps://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/12677 2019.8.3
歴史学者のチョン・ウヨン氏∶「われわれがすることは、日本企業一つ日本人一人を倒すのではなく、『自分の利益のためなら他人の権利を踏みにじってもよいと考える反人間的態度』と向き合ってたたかうことだ。最後まで正義を持って、平和を愛する気持ちで安倍政権糾弾を継続しよう」
釜山の薬剤師の団体∶「「軍国主義復活というはかない夢を見る安倍政権は聞け」と題する声明を発表し、不買運動に参加することを表明している。
大学生の一団∶「安倍の真の目的は軍国主義の復活」「日韓軍事協定破棄で東北アジアの平和と未来を開いていこう」といったプラカードを掲げていた。