イタリアの「五つ星運動」政党権力制を国民主権制に戻す時が来た!
世界で注目集まるスイス流「ダイレクトデモクラシー」の実践を目指す「五つ星運動」リーダー・リカルド・フラカーロ下院議員来日直前企画!コーディネーター・佐々木重人氏にインタビュー!017.11.22
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/406001 (ハイライト動画 7分5秒)
2009年に立ち上がった「五つ星」は、もともと「大事な法案は国民が直接投票によって決めよう」とする住民投票の条例づくり運動からスタートした政党。わずか8年で支持率30%の野党第一党まで上り詰め、ローマ市など、主要都市の市長選でも勝利。次の国政選挙では政権を獲得の予想も出ているほどの人気。特に20代、30代、40代などの若年層から厚い支持を集めている。
「五つ星」の議員の任期は2期までと決められ、「議員報酬も平均年収分しかもらわない」という方針に従い、所属議員の報酬の半分はマイクロクレジット基金に寄付している。「普通の人の当たり前の暮らしを議員が実感できないと市民の暮らしが理解できない」という考えから、政党助成金受け取りも拒否している。活動資金は市民からの小額寄付。
「五つ星」は、顔を合わせての集会だけでなく、ネット上での議論を通して政策を決める「デジタルデモクラシー」も実践している。また、インターネットで候補者を募集し、ネット上での投票を経て実際の候補者を選定するというユニークな戦法も採用している。こうした運動・政党が誕生し、大きな支持を集めるに至った背景には、徹底的に腐敗しきった政治や、大企業に支配されたマスメディアの存在があった。
「もともと五つ星運動は、新しい理念や解決策を提案し、政治家たちに委ねようという運動だったが、政治家は私たちの声に耳を貸さなかった。市町村議会に署名を持っていくと、彼らは私たちを追い出した。政治は市民のためではなく、彼らが彼ら自身のためにやっているものだった。そして私たちは政治家たちを変えなければならないと思った。」
党の目標は、スイスの憲法に記述されている「直接民主条項 (ダイレクトデモクラシー)」をイタリアでも実現させること。 これが成就したら党解散の予定。
イタリアでは、現在50万人の有権者または5州の要求で一般法「廃止」 ができる。「5つ星」の目標は 、「廃止」だけでなく「制定」の発議が50万人の要求でできるようにすること。最終目的は国民主導の改憲発議を有権者85万の署名でできるようにすること。
※スイスとイタリアの憲法に記述される「直接民主条項 (ダイレクトデモクラシー)」https://www.youtube.com/watch?v=y5UZPSJpyc0 (7分5秒)
「五つ星運動」の考える、社会が守り抜くべき五つの概念は、
★持続可能な発展 ★水道源の重視 ★持続可能性のある交通システム
★環境重視主義★(公平な)インターネット社会
イタリアの国民投票の例を挙げるとすれば、福島原発事故の3ヶ月後に、原発再稼動(チェルノブイリ事故後とまっていた)を94%の反対票で阻止したことです。
それで私(セワヤキ)が思い出したのが、その当時近所のイタリア人女性から聞いた話です。イタリアでは原発再稼動是非の国民投票前に、テレビでも活発に議論が戦わされたそうです。その際、決定的な役割を果たしたのが、女性物理学者(だったと思う?)の以下のような発言だったそうです。
「あんなにまじめにきちんとした仕事をする科学技術水準の高い日本でさえ事故を起こしたんだから、なにもかもいい加減な我が国ではとても無事故ではすむまい。」
イタリア人はすでに、前川喜平 ・前文科事務次官の言う ところの道元 禅師の教え『眼横鼻直』(http://temple-web.net/column/249/)を身につけているようです。我々日本人もそろそろ「見ざる言わざる聞かざる」の生き方をかなぐり捨てて、『眼横鼻直』の姿勢に切り替えないと、原発といっしょに沈没する恐れがあります。
2017年 12月11日 セワヤキ