【大阪都構想】大阪市民の大勝利が日本の地方を救う力に!
外圧勢力が手始めに大阪を解体し、それを全国に拡大させるというシナリオをもって、維新にその切り込み役をやらせたが…!
♣記者座談会 「維新」の終焉突きつけた住民投票 「改革」騙る地方自治破壊に怒りの審判 2020.11.8 https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/19077
(…) C: 政党としては、山本太郎のれいわ新選組が、維新に対抗する新たな勢力として存在感を発揮した。3週間近く、1日あたり6~8カ所の街宣を大阪市内でみっちりやりまくった。3、4回は告知があったが、あとはすべてゲリラだ。朝から晩まで走り回っていた。
メディアが扱わない学者などの専門家や平松元市長も積極的に登壇させ、「大阪の成長を止めるな」という維新政治のもとで大阪の経済、行政、暮らしがどうなってきたのかをデータに基づいて検証したし、隠されている「都構想」のデメリットについても丁寧に伝えていた。何台もの液晶画面、音響設備を備えたトラックやスタッフの数を含めて、この時期に「都構想」反対であれほど力を注いだ政党は他にないと思う。
明らかに空気を変えていったし、多くの無党派層を動かすことに貢献したと思われる。府警が飛び上がって妨害したり、橋下徹がムキになって攻撃していたのも、その効果の裏返しであり、維新にとって無視できない脅威になっていた証といえる。
【仁義なき都構想 第一話~最終話】4分~10分の動画
※大阪が都(ト)になったら格好エエやん!https://www.youtube.com/watch?v=4JET6T-TLXA
※大阪がバーンと成長するんやったらええやん!https://www.youtube.com/watch?v=1traPNg6HgY
※2000億円で景気回復するんやったらええやん!https://www.youtube.com/watch?v=_dCPWfJgevg
※住民サービスが向上するんやったらええやん!https://www.youtube.com/watch?v=GvcdGKPUl0E
※ れいわ新選組 動画一覧表https://www.youtube.com/channel/UCgIIlSmbGB5Tn9_zzYMCuNQ/videos
B:(…)「二重行政のムダ」のインチキも暴露された。医療や福祉、教育、公衆衛生機関など市民にとって必要な二重行政は「ムダ」として切り捨てるのではなく、維持して拡充するのが市民のためだ。折しもコロナ禍で公共の役割がこれまで以上に重要になるなかで、自己責任の弱肉強食を強めていけば、より市民の将来は不確実なものになる。またたく間に世界最大のコロナ感染大国になった米国がいい例だ。むしろ国に対して、自治体が結束して財政支出を求めていくことこそが「地方分権」の姿であり、今後の地方自治体の進むべき方向だ。今後進める学校、水道、交通その他の公共インフラの民営化にしても、カジノにしても大阪の富を吸い上げていく意図しか感じられない。
菅政府がいう「悪しき前例主義からの脱却」「縦割り行政の解消」「デジタル化の促進」というスローガンも、一見効率化を進めるように聞こえるが、同じように行政や経済構造を転換して、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)などの巨大IT企業の市場を拡大しつつ、より人々の権利を制限・管理していくという宣言だ。その外圧勢力が手始めに大阪を解体し、それを全国に拡大させるというシナリオをもって、維新にその切り込み役をやらせた関係だ。
B:その意味で「大阪都構想」をめぐる攻防は、このような金力・権力をバックにした自治体解体の外圧勢力vs全市民のたたかいであり、「今だけ、カネだけ、自分だけ」で社会を一握りの私企業の食い物にしていく新自由主義に対して、ギリギリのところで踏ん張って大阪市民の「ど根性」、アイデンティティの強さが示された。外資直結のあらゆる圧力攻勢を打ち負かした大阪市民の大勝利だ。
同時に、ここで示された新しい市民の力、現状変革を望む人々の思いを土台にして、新しい政治勢力を下からつくっていくことが求められる。
知識人、教師、行政経験者、自治体労働者、商売人、親世代、文化人に至るまで、これまで分断されてきた市民が横に繋がり、一部のためでなく、市民のための政治をとり戻すことが必要になるし、その力が強まるなら維新政治からの転換は思っている以上に急速に進むと思う。これは全国的に共通しており、団結できるすべての人と団結して、政治の私物化のなかで衰退してきた産業や地域振興の課題、行政の役割について広範な市民とともに論議を深め、現在の硬直した政治状況を足元から突き動かしていくことで展望が開けることを大阪の教訓は示している。