隠しても、いつかはバレる悪事かな! ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! ピューリッツァー賞を受賞した米国の最も著名な独立調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ! ――IWJ
♣アメリカはいかにしてノルドストリーム・パイプラインを破壊したのか? ニューヨーク・タイムズ紙は"ミステリー"と呼んだが、米国は今まで秘密にされていた海上作戦を実行した。シーモア・ハーシュ 2月8日 2023.02.10 https://quietsphere.info/how-america-took-out-the-nord-stream-pipeline/
(…)NATOの事務総長、ストルテンベルグはノルウェーの首相を務めた人でもありますが、この記事を読んで、ひとつ疑問が浮かびました。ノルウェーは自国の利益のためにドイツ、ヨーロッパを売ったのでしょうか?なぜ、バイデン政権、EU、NATO諸国は自国の庶民を犠牲にしてまでロシアと敵対するのでしょうか?(…)
♣【IWJ号外】ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! ピューリッツァー賞を受賞した米国の最も著名な独立調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ!
(その1) 2023.2.10https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514010
(その2) 2023.2.11https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514032
(その3) 2023.2.14https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514069
(最終回) 2023.2.15 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514104
(…)バイデン大統領の懸念に応えて、時間差でC4爆弾を爆発させるために、ノルウェー海軍のP8偵察機がルーティーン・フライトに見せかけソナーブイを投下し、その信号を受信したデバイスにより数時間後にC4爆弾が爆発した、というところまで詳細に暴露されています。 ハーシュ記者の記述から、米国のノルウェー・グループによるC4爆弾の設置とノルウェー海軍のP8偵察機によるソナーブイの投下の間は、それほどの時間差はないということがわかります。期間が長いほど誤作動の可能性が高まるからです そして、このCIAの悪行を支えた信念が、大統領命令は法律より上位だというのですから、驚かされます。パイプラインを米国が爆破した、という事実の暴露以上に、自由、民主主義、法の支配、という「普遍的価値観」を掲げる米国に、そうした美しい現実とはまったく別の、超法規的で卑劣かつ邪悪な権力の行使を許すロジックとメカニズムがある、という指摘の方に唖然とせざるをえません。(…)
米国議会では、マット・ゲーツ下院議員が「ウクライナ疲れに関する決議案」の草案を作成し、10人以上の連邦議員が署名したということです。ゲーツ下院議員は10日、以下のようにツイートしました。 「速報:私は本日、ウクライナへの追加の軍事・財政援助を停止し、戦闘員たちに直ちに和平合意に達するよううながす『ウクライナ疲れ』決議を提出した。 アメリカは管理された衰退状態にあり、外国の戦争に税金を流出させ続ければ、それは悪化する。 ウクライナ疲労決議案への参加を表明してくださった以下の10名の共同提案者に感謝します」(…)ゲーツ議員らは、米国がウクライナ政府に行なってきた支援をリストアップし、バイデン大統領に対し、ウクライナへの財政支援及び軍事支援の打ち切りを要求し、停戦実現に向けて働きかけることを政府に求めています。(…)
ウクライナ紛争に関しては、これまで、これ以上エスカレートしたらどうなるのか、という未来予測しか立てようがありませんでしたが、今後、ウクライナ紛争が第3次世界大戦にエスカレートする前に終結し、「戦後」についての構想を練らなくてはいけない、という気運が、初めて生じてくるかもしれません。大きな曲がり角を向かえそうです。 仮にその曲がり角を曲がったとして、一直線に紛争がエスカレートするケースから外れた場合、それは単に、ウクライナとロシアの間の兄弟間の戦争を終わらせるとか、米国が描いていた野望の失敗を自身で認めて、攻撃的姿勢を改め、ロシアとの平和的共存について、話し合いの模索を始める、という程度では終わらないでしょう。 ノルドストリームを爆破したという、ロシアに対する事実上の戦争行為、そして、同盟国ドイツに対して犯した「背信行為」に対して、米国とノルウェーが謝罪と改心と何がしかの賠償を行わなければ、収まりがつかないはずです。 しかし、米国およびノルウェーが、シラを切り、が、真相をあくまで闇の中に隠してしまおうとし、謝罪も、悔い改めも、賠償もない場合、ドイツは、そんな不実で信頼できない危険な相手との同盟関係をこれまで通り続けていくことに、徒労感と、馬鹿馬鹿しさ、そして危うさを覚えるのではないでしょうか? 「欧米」とひとくくりにまとめられていたNATOは、バラバラに分解してゆくかもしれません。しかし、自国の安全保障を考えたら、当然のことであろう、と思います。日米安保も同様です。日本が安全保障条約を結んでいる相手は、同じ米国です。同盟国ドイツのパイプラインを爆破してロシアとの関係を切り裂く卑劣なテロ行為を現実にやってしまう国家なのです。
※Seymour Hersh im Interview: Joe Biden sprengte Nord Stream, weil er Deutschland nicht traute(シーモア・ハーシュのインタビュー:ジョー・バイデンがノルドストリームを爆破したのは、ドイツを信用していなかったからだ)(Berliner Zeitung、2023年2月15日)https://www.berliner-zeitung.de/politik-gesellschaft/seymour-hersh-im-interview-joe-biden-sprengte-nord-stream-weil-er-deutschland-nicht-traut-li.317700