「iPS細胞研究費95%削減ゴリ押し」の理由を探る
※和泉首相補佐官と「不倫疑惑」の厚労省・大坪寛子審議官が密室で山中教授のiPS細胞研究費を95%削減するゴリ押し!? さらに年間1300億円の医療研究予算を分配する「日本の医療研究の本丸」をゆがめる事態へ!! 2020.2.11 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/467351
※安倍首相補佐官 海外出張でも公私混同の疑い 厚労省女性幹部とコネクティングルーム宿泊(週刊文春2020.2.13)https://bunshun.jp/articles/-/31861
※11月27日、衆議院科学技術特別委員会が開催され、山中教授のiPS予算を巡る不透明な動きが審議された(1時間52分27秒~2時間3分50秒)http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&media_type=&deli_id=49601&time=5660.7
以下、日刊IWJガイド2020.2.11 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/39654 参考
◇iPS細胞研究予算を「95%削減」!? その「目的」は何なのか!?
問題は「公費で不倫旅行」という点にとどまりません。より重要なことは、大坪氏が、強権をふるっている点にあります。山中教授との面談で大坪氏は「来年から国費は出しません」と、研究費の極端な削減を通告したのです。
大坪氏は、8月16日、和泉氏、厚労省の健康・医療戦略室の渡辺その子次長、iPS研究の関係省庁の担当者3人との打合せで、iPS関係の費用を13億円から0.5億円に「95%」も削減しようとしたと週刊文春は報じています。この削減方針は、山中教授との面談の際の資料に明記されていました。しかも、予算削減に関して協議会での論議を求める文部科学省の担当者に対して、大坪氏はこれを拒否したとも報じられています。山中氏の研究費を何としても削減しようとする大坪氏の強硬な姿勢が際立ちます。
そもそも国はiPS細胞の再生医療応用の研究に、2022年度までの10年間で1100億円を投じるとして予算を配分してきました。iPS細胞研究は、日本の将来の国富の礎ともみなされていたはずです。そしてそれ以上に、重い疾病に苦しむ人々を救う、「救世主的」な役割を期待されてきたはずです。
大坪氏が支援打ち切りの方向性を示したのは、山中教授らが進めてきたiPS細胞の「ストック事業」です。研究を大学や企業などが別々に進めるのでなく、山中教授らが作成した高品質の細胞を各研究チームに供給する事業で、山中教授が「企業でつくったら何千万円もかかる細胞を、私たちは10万円で提供している」と述べたことをNHKなどが報じました。
結局12月6日に、政府は予算削減を見送り、当初の計画通り2022年度まで支援を続ける方針を決めたことが報じられました。
重要なのは、大坪氏の「iPS細胞研究予算95%削減ゴリ押し」の動機だ!
山中さんが強調するのは「アメリカの怖さ」
米バイオベンチャー企業のブルーロック・セラピューティクスは、iPS細胞から作った細胞をパーキンソン病患者に移植する臨床試験や、心不全や重い腸の病気などの治療の研究開発を進めており、山中教授が「いちばん脅威を感じている」とアエラが報じています。山中教授は「私たちがやってることと完全に競合」「超大国アメリカがiPSにどんどん乗りだし、本気になってきた」と語っています。ブルーロック社は16年の設立時点で約250億円を調達、京大iPS細胞研究所がこれまで国から受け取った研究資金の総額をはるかに超えたとのことです。「iPS細胞研究費95%削減」に固執するような大坪氏による勝手な振る舞いが、結果として日本の国益を大きく損なう可能性があるのです。
※山中伸弥教授が強調する「米国の怖さ」 iPS細胞研究で出し抜かれ“逆輸入”の恐れも(アエラ、 2019年12月12日)https://www.msn.com/ja-jp/money/business/%E5%B1%B1%E4%B8%AD%E4%BC%B8%E5%BC%A5%E6%95%99%E6%8E%88%E3%81%8C%E5%BC%B7%E8%AA%BF%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%8C%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E3%81%AE%E6%80%96%E3%81%95%E3%80%8D-ips%E7%B4%B0%E8%83%9E%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%81%A7%E5%87%BA%E3%81%97%E6%8A%9C%E3%81%8B%E3%82%8C%E2%80%9C%E9%80%86%E8%BC%B8%E5%85%A5%E2%80%9D%E3%81%AE%E6%81%90%E3%82%8C%E3%82%82/ar-AAK1UYC
山中教授は「米国は日本の様子を見ていた」「(基礎研究や初期の臨床研究など)大変なところは日本がやってきた。米国はいけそうだと分かると、いっきに取りにかかってくる」と語ったとアエラは報じています。さらにiPS細胞のバンクは米国、韓国やオーストラリアですでに設置されているとのことです。
ところがここにきてさらに、大坪氏と和泉氏をめぐる新たな問題が発覚しました。国の健康医療政策の実行機関である日本医療研究開発機構(AMED:エーメド)の運営を歪めている問題です。AMEDは、年間予算約1300億円の医療研究予算を分配する、いわば「日本の医療研究の本丸」とも呼ばれる重要な機関です。
※AMED審議会で突きつけられた「信頼」への問い
https://ameblo.jp/fumiharu0806/ https://ameblo.jp/fumiharu0806/page-2.html
※日本の医学研究の本丸・AMED、末松理事長が審議会で衝撃発言、「我々の自律性は完全に消失している」https://blog.goo.ne.jp/minacraft/e/d9be36a227865c8962cfd151c0516298
「大坪氏が次長になられてから我々のオートノミーは完全に消失しております。」
「各省の予算のマネジメントに関する相談等は全部“健康・医療戦略室“を通してやるようにということと、担当大臣とか政治家の方々とコンタクトをとるな、ということを大坪次長から言われております。その証拠も残っております。」
大坪氏が次長になって采配をふるうようになる前は、末松理事長と各省(文科、厚労、経産)の緊密な連携のもとでAMEDの予算を使いやすくしたり、三省の一本化したルールを決めたりして、順調に組織運営ができていたといいます。 しかし大坪氏がAMED担当室長になってから、「補佐官から各省局長への指示について伺った」として、三省とAMEDが直接話す機会が禁止されました。これについては文書の証拠もある。この一事だけをもってしても、健康・医療戦略室がAMEDに対していかに強権的・強圧的にふるまっているのかが、お分りいただけると思います。
※国立感染研大リストラの大罪 コロナ拡大は安倍政権の人災
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268991 ( 1~4)