緩衝国としての日本の安全保障を考える 一枚岩的マスコミの報道にさらされてきた私達の目を「ハッ」と覚ましてくれる動画を紹介2023.07.05
♣ウクライナ危機とヨーロッパ 羽場久美子・国際政治学者、木村朗ISF(独立言論フォーラム)編集長https://isfweb.org/post-22780/ (要約、括弧内はセワヤキ)
G7広島サミットについて: ロシアへの武器輸出には制裁をかけたりして攻撃するが、西側のウクライナへの武器輸出には触れない。これは片面的だし、ダブルスタンダードである。 例えば、英国からウクライナにロシアの戦車破壊の目的で劣化ウラン弾(☜クリックして必読)が供与されたが、これは半減期45億年の放射能毒物兵器であるにもかかわらず、言及もされなかった。
停戦をうったえる動きについて: 最近ドイツで70万人の反戦デモがあった。日本でも田原総一朗氏の「朝まで生テレビ」で「停戦は是か非か」というテーマが取り上げられ、そこでの市民アンケートで60%が停戦ありという意見であった。山本太郎さんはツイッターで「停戦すべきではないか」とつぶやいた。停戦の意見広告も出るようになった。「停戦」を言ったり米国をちょっと批判すると「反米だ!」「親ロシアだ!」とか決めつける風潮の中、勇気のある行動だ。
「停戦」の重要さについて: 戦争末期(1945年2月)に「近衛上奏文」(停戦案)が出されたが、軍と天皇により却下された。そのあとで始まったのが沖縄戦であり、神風特攻隊であり、東京、横浜を始め日本全国での絨毯爆撃であり、総仕上げが広島・長崎への核爆弾投下であった。「停戦」が却下された時点から戦争が残酷化し、一般市民がどんどん殺されていった。その教訓を思い起こしてほしい。
グロバルサウスの発展と日本の没落について: 金融学者がだしたゴールドマン・サックスの2075年の経済統計予測によれば、日本はインドネシア、パキスタン、エジプト、ナイジェリアなどに抜かれ、12位に落ちる。
ウクライナ危機とヨーロッパNATOとの関係: Covid19とウクライナ危機を通じて、中国とEUの関係、ロシアとEUの関係を米国は叩いた。特にドイツに対する圧力は非常に強いと推測される。ヨーロッパでは政権に対する民衆の不満が高まっている。日本は貿易の4分の1が中国であるし、ロシアのサハリン1、2への制裁をしないことでなんとかエネルギー問題も過熱化せずにすんでいる。経済でだめになっている米国は軍事だけで新興勢力に対決しようとしているが、長期的スパンでみると米国の政策は成功しないだろう。
欧米の植民地政策に追従してきた日本のあり方: 歴史的に見ても大国は軍事拡大を続け、それが維持できなくなって滅びている。いずれ、欧米&日本は先進国でなくなり、アジアが先進国になっていくだろう。何千年もの繁栄の歴史を持つアジアが欧米の植民地支配により富を搾取されて衰退していったが、それがもとに戻りつつある。今、我々日本人は過去200年の「欧米の時代」が日本にとって何だったのかを見直していく必要がある。
自治体と市民こそが平和を創る: 「沖縄をこそ平和のセンターに」という活動が出ている。沖縄県知事であるデニーさんは韓国、中国、アメリカ、台湾、将来は北朝鮮まで視野に入れた平和外交をしようとしている。他の自治体もそれに加わっていってほしい。市民生活が圧迫され、強い反露の中東欧でも停戦の声が出始めた。日本も、できるだけ多くの事実を学んで、多様な事実の中でなにが真実で、どういう戦争の終わり方をするべきかを本気で考える時期がきたと思う。
フィンランドとスウェーデンが中立を捨てNATOに加盟?: むしろNATOに入らず、これまでの中立を続けたほうが安全保障になる。加盟は2国にとって非常に高くつくのではないか。対立を超えて協力していくことこそこの転換期には求められている。
EUの危機について: NATOの影響があまりにも強くなり、市民の声が聞かれなくなっているが、そもそもの経済機構に回帰したほうがよい。冷戦後NATOは解体されずに「危機管理の同盟」を主張し生き残ったが、これは詭弁である。これは世界中に軍を展開可能にしようとする主張なのだ。
軍事力によらず会話によって問題を解決していこうという市民の力が大切である。
0:00:46 汚染水の海洋放出について。懲罰の根拠、他議員の怪我に診断書の存在?
0:28:38 緊急事態条項の危険性について
1:16:22 れいわは防衛費増額に反対だが、国に有事があった際どうやって国を守るのか?(「戦争好き屋」の頭を冷やすような太郎さんの答えが出てくるか?!)