日本の首相は「権力快感おじさん」と呼ばれるポンコツ独裁者
官僚、メディア、学者と手をつけてきた〈権力快感おじさん〉は、この先、市民の表現や言論活動などにも介入し、弾圧することは目に見えている。そしてこの「パンケーキおじさん」の恐ろしい本質を多くの国民が知るとき、それはもう手遅れになっているかもしれない。2020.11.06リテラ
♣【ポンコツぶり】あらゆる質問に「承知してませんでした」、「自助」の中身を問われ「手洗いとマスク」2020.11.06 https://lite-ra.com/2020/11/post-5692_4.html
♣プチ鹿島命名 菅首相は本当に「権力快感おじさん」だった! 自ら口にしていた「権力=快感」発言と恐怖支配の実例総まくり2020.11.04 https://lite-ra.com/2020/11/post-5689.html
(…) このプチ鹿島による書評が公開されると、Twitter上ではこの秀逸な〈権力快感おじさん〉というワードが話題に。(…)〈「権力快感おじさん」絶対上司にしたくないし、首相なんてもってのほか〉〈「権力快感おじさん」はパンケーキおじさん、令和おじさんを遥かに超えるパワーワードなので、マスコミ各社積極的に使ってもらいたいですね〉などと感想が溢れた。
(…)官僚の意見に耳を傾けることもなく「いっさい口出しするな!」などとシャットアウトし、人事権を行使して意に沿わない官僚は排除してゆく……。だが、もっとも恐ろしいのは、こんな強権的な側面を得意気に披露し総理大臣になったいまも著書から削除しなかったことのほう。“権力を振るうのは快感”という発言からもわかるように、つまり、菅首相はこのことをまったく異常だと思っていないのだ。
(…)〈2015年夏の総務省人事で、高市早苗総務相がある幹部の昇格を提案したが、菅義偉官房長官が「それだけは許さない」と拒否。高市氏は麻生太郎副総理から「内閣人事局はそういう所だ。閣僚に人事権はなくなったんだ」と諭され、断念に追い込まれた。この幹部は菅氏が主導したふるさと納税創設を巡る規制緩和に反対していた。〉この「幹部」とは明らかに平嶋氏のことだが、つまり、菅官房長官は「楯突く者はこうなる」と見せしめに左遷したのである。平嶋氏自身も「自分のことをきっかけに『官邸に何を言ってもダメだ』という雰囲気ができた」と語っているが、自分の肝いり政策の問題を指摘されただけで権力にものを言わせて人事で干しあげたこの一件は、他の官僚たちを萎縮させたことは間違いない。
さらに恐ろしいのは、菅首相が“地獄耳”の監視体制を築き上げている点だ。菅首相は『政治家の覚悟』のなかで、くだんのNHK担当課長が否定的なことを口にしていると〈知人の論説委員〉から耳にしていたことを自ら明かしており、プチ鹿島も書評で〈菅氏は新聞社のエライ人まで味方につけ、「情報網」を張って自分への批判を耳に入れていたことになる。怖い〉と書いているのだが、そうしてキャッチした情報を盾にした更迭劇はほかにもある。それは2017年6月におこなわれた、韓国・釜山の森本康敬総領事に対する任期途中の電撃更迭だ。(…)電撃更迭は、森本氏がこの政権の対応について不満を持ち、官邸を批判したことが原因だったのだが、恐ろしいのはこの森本氏の批判が公の場でなされたのではなく、知人との会食というプライベートの席で出たものにすぎなかったことのだ。つまり、官邸は森本氏の「私的な会食」での発言をなんらかの方法で掴んでいたというわけだが、このとき官邸は森本氏の発言を密告させたか、あるいは監視・盗聴の類をおこなっていたことは間違いない。そして、こうした「官僚の監視」は、官房長官だった菅氏が、側近である警察官僚出身の杉田和博官房副長官を使い、指揮させてきたと見られているのだ。実際、それを裏付けるような事実もある。前川喜平・元文科事務次官に対する監視・謀略攻撃がそれだ。(…)当時、前川氏を呼び出し注意したのは杉田官房副長官だった。
本サイトでは何度も指摘してきたが、安倍・菅官邸では公安出身の杉田官房副長官と北村滋・国家安全保障局長(2019年9月まで内閣情報官)という公安出身の警察官僚が重用され、安倍政権批判へのカウンター情報や、政権と敵対する野党や官僚、メディア関係者のスキャンダルを集取して流してきた。 なかでも、官僚やマスコミの監視は北村氏が率いる内閣情報調査室ではなく、杉田官房副長官のラインが公安警察を使って行ってきたのだが、その杉田官房副長官を動かしていたのが、菅首相だった。「杉田氏は警察庁警備局長を務めた元エリート警察官僚で、“公安のドン”ともいわれています。退官後は、世界政経調査会というGHQ占領下の特務機関を前身とする調査団体の会長を務めていたが、第二次安倍内閣で官房副長官に抜てきされました。(…)杉田氏はもっぱら菅官房長官の命を受けて動き、その内容を逐一、菅官房長官にあげていた。森本元総領事や前川元文科次官の調査も当然、菅首相の意向にもとづいたものだと考えられる」(官邸担当記者)
(…)「クロ現で国民の間で賛否が割れていた安保法案について取り上げようとしたところ、板野放送総局長の意向として『衆議院を通過するまでは放送するな』という指示が出された。まだ議論が続いているから、という理由だった。放送されたのは議論が山場を越えて、参議院に法案が移ってからだった。クロ現の放送内容に放送総局長が介入するのは前例がない事態だった」
(…)NHK幹部職員の証言として、以下のように伝えていた。
〈板野のカウンターパートは杉田和博官房副長官〉〈ダイレクトに官邸からの指示が板野を通じて伝えられるようになっていった〉
引き金となった『クロ現』に対する菅首相の怒りは相当なものだったといわれ、「FRIDAY」は「安倍官邸がNHKを“土下座”させた一部始終」などと伝えたほどだったが、やはり国谷キャスター降板と『クロ現』解体の背後にも、菅首相―杉田官房副長官の存在があったのだ。
さらに、また、官房長官会見で菅首相に厳しい質問を繰り返していた東京新聞望月衣塑子記者の身辺を公安が探っていたというのも有名な話だ。また、本サイトで何度も言及してきたように、菅首相といえば古舘伊知郎キャスター時代の『報道ステーション』への圧力問題も有名。2015年に『報ステ』で古賀茂明氏が「I am not ABE」発言をおこなった際、番組放送中に抗議の電話とメールを送ったのは、当時、菅官房長官の秘書官で、菅官房長官と一緒に放送を観ていたという中村格・現警察庁次長だと古賀氏が著書で明かしている。(…)