『Minamata』――人類の犯し続ける罪
※Minamata:いかに日本企業が共同体を汚染し、アメリカ人カメラマンがそれを暴露しようとつとめたか ジェイソン・クイル、リチャード・フィリップス 2021.08.04 http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2021/09/post-c22731.html
(…実話をもとにした映画)Minamataは、その操業や被害者の苦難のいかなる暴露も防ごうとするチッソの冷酷な試みの強力な吟味だ。W・ユージーン・スミスとアイリーン美緒子による本『Minamata』(写真集 水俣)に基づく115分の映画は、この監督を、この映画の北アメリカ配給業者MGMとの対立状態に追い込んだ。 レビタスの映画は2019年末に完成し、2020年早々ベルリン映画祭で初上映され、2021年2月に、アメリカとイギリスで公開されるはずだった。そうはならなかった。
(…)彼の社会的意識の高い写真作品に気付いて、アイリーン美緒子(バージュ美波)は、スミスにMinamataの状況を暴露するのを支援するよう話をもちかける。「現地では反対運動があるが、我々には世界的注目が必要だ」と彼女が言う。 最初は気乗りしなかったが、スミスは最終的に、長年の協力者で、ライフ誌編集者ロバート・ヘイズ(ビル・ナイ)に話をし、内幕をばらすため、自分を日本に送るよう強く主張する。
(…) スミス、アイリーンと活動家のキヨシ(加瀬亮)は変装して、チッソ社付属病院を訪問し、最悪の病気を経験している人々を写真に撮る。彼らは河川の水が15年以上の間本当に有毒だったことも証明し、この企業が個人研究の調査結果を隠蔽したことを示す書類を暴露する。 チッソ幹部のノジマ・ジュンイチ(國村隼)は共同体へのスミスの到着に気付き、賄賂や肉体的暴力を含め、このカメラマンの仕事を思いとどまらせたり阻止したりするさまざま策略を試みる。 スミスの取り組みと平行して活動するのは、依然企業と戦う決意が固い少数の被害者の代理を務めるもう一つの集団だ。一部は企業に異議を申し立てるのを恐れているが、この集団の指導者ヤマザキ・ミツオ(真田広之)は、感動的な場面で「これはこの町だけのものではない」と宣言して、彼らに呼び掛ける。「大企業は世界中で小さな町を侵略して、彼らの暮らしを汚染する。そういことは起きてきたし、また起きるだろう!」(…)
Minamataは南西日本の漁業社会で起きた大惨事が一回限りの出来事ではなかったことを明らかにする。この映画は、Minamata大惨事から数十年後の似たような悲劇の長いリストを結論にしている。インドネシアでの水銀汚染、チェルノブイリや福島の放射能、アフリカや中南米での有毒鉱山廃棄物による中毒、ミシガン州のフリント飲料水鉛汚染や多数の他の事件。(…)
※「入浴する智子と母」の写真について http://aileenarchive.or.jp/aileenarchive_jp/aboutus/interview.html
※劣化ウラン弾によるイラク爆撃後、出生児の奇形発生率14.4%に!
必読⇨ https://news.yahoo.co.jp/byline/itomegumi/20191226-00156349
写真⇨ https://www.facebook.com/fallujahhospital2012/