「民族浄化」Ⅰ これは対等な者同士の「ハマス・イスラエル戦争」ではない! ハマスは標的ではなく、口実だ。 「植民地主義」とそれへの「抵抗」である。国際法上の、最も基本的な人権の一つである「抵抗権」は、武力で闘って独立を勝ち取ること、武装抵抗も重要な要素として認められている。
♣アメリカのキリスト教シオニスト~イスラエルの戦略兵器か? 2023.11.06必見➡https://www.youtube.com/watch?v=mIXeL2vBNiQ (米国のイスラエル支援の理由)
キリスト教シオニズムの中心はキリスト教における世界の終わりの解釈にある。それは、イスラエルにユダヤ民族が帰還し、それがイエス・キリストの再臨につながると信じることだ。キリスト教シオニズムは、ユダヤ教シオニズムより50年以上古く、今日ではその割合は約10対1で前者の方が多い。
♣イスラエルがパレスチナ・ガザ地区に対して行なっているのは「民族浄化」! イスラエルによる「報復」でもなければ、ハマスとの戦争でもない!〜岩上安身によるインタビュー第1138回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2023.11.13 早尾教授は、パレスチナ・イスラエル問題や社会思想史が専門 ハイライト動画4分33秒https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519713
(…) 国連分割決議後の1947年から1949年に、(主にイスラエルに配分された地域で)イスラエルによって破壊されたパレスチナ人の村の地図をパワポで示した早尾教授は、現在ガザ地区で行われていることとの類似性を、次のように語った。
「破壊された村や集落は、400とも500とも言われる。今回のガザ地区で起きていることとも通じることとして、虐殺は一部なんです。ただし、イスラエルは見せしめのように虐殺を行い、それを脅しに『こうなりたくなければ逃げなければいけない』と思わせた。全員を虐殺することは非現実的であり、そういうことをしてしまったあとの反動を考えると、良いやり方ではない。一部を虐殺し、それ以外は、脅迫し、騙し、説得する。
イラン・パペ氏が『パレスチナの民族浄化』で言っているように、エスニック・クレンジングの定義は、ありとあらゆる手段を使って、民族集団を一定地域から追い出すこと。最大のメインは追放ということになるわけです。それは鉤括弧付きで『自発的な避難』という形を取ってでも、です。避難させるべく、恐ろしい状況・暴力を作り出し、インフラを破壊し、一部の住民を殺し、そして『こんなところにいるよりは避難した方がまし』だと思わせることもまた、エスニック・クレンジングの一部をなしているわけです。
(…)どの程度殺せば、脅迫効果があり、また国際社会がどこまで容認するのか。我々は批判のデモをしたり集会をしますが、しかしG7は止めていないわけです。
どこまで許されるのか、国内感情として報復感情をどこまで行けば満たせて、ネタニヤフ政権がストロングマンとしてのアピールができるのかなど、いろんな要素を考えて、計算ずくで殺しているということですね」。(…)
イスラエルは米国からの莫大な財政支援で延命しているが、そのイスラエルから援助漬けにされて、甘い蜜を吸い、下請け行政機関と成り下がったPLOに反発したパレスチナ民衆は、「入植地の撤去、東エルサレムの返還、国境管理権の確保、水利権の確保、難民帰還権の承認」を掲げ、オスロ体制を批判するハマースへの支持を強め、2006年のパレスチナ議会選挙では、ハマースがガザでもヨルダン川西岸でも勝利し、政権についた。
これに対してイスラエルや米国、日本を含む西側諸国はハマース政権を認めずボイコット。イスラエルと米国は、選挙で負けたファタハ(PLOの最大勢力)に武器・弾薬を提供して煽動し、2006年5月にファタハとハマースの内戦が始まった。(…)
♣対等な者同士の「ハマス・イスラエル戦争」ではない!「植民地主義とそれへの抵抗であるという基本的な視点が必要」〜岩上安身によるインタビュー第1136回 ゲスト 東京大学名誉教授 板垣雄三氏 2023.11.2 ハイライト動画 11分53秒https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519527
板垣教授は、1931年生まれ、現在92歳です。東京大学名誉教授・東京経済大学名誉教授であり、国内外30超の大学で国際政治・地域研究・開発理論・イスラーム学・文明戦略論を教えてこられた。1991年には日本ジャーナリスト会議JCJ特別賞を受賞、2003年には文化功労者となられている。 さらに、日本学術会議会員(16~18期)、日本中東学会会長、日本イスラム協会理事長、アジア中東学会連合会長、中近東文化センター理事などを、歴任してこられた。
(…)板垣教授は、「ハマスのテロ攻撃」が最初に起きて、今「対等の国同士、政府同士の戦争」が起きているかのごとくに報じられているけれども、実態はまったく違うと指摘した。板垣教授は、イスラエル側は「実態は征服したり、支配したり、抑圧したりしてる。そういう側が威力をひけらかしている」のであり、パレスチナ側は「征服され、支配され、抑圧されている側が一生懸命抵抗している」、「抑える側と抵抗する側という関係だ」と指摘した。(…)「パレスチナ人にとっては、ガザの境界線の向こう側に行くというのは、イスラエルの領内に侵入するのではなく、もともとの自分たちの(土地に)戻るということ」なんだと述べた。
板垣教授は、10月7日のガザの爆発は、「ハマスの奇襲」と言われるが、ハマスだけではなく、パレスチナの解放を求める、ジハード・イスラーム、アルアクサ殉教者軍団など複数の団体が団結して、「アルアクサの大洪水作戦」を行ったのであり、「政治的な立場も非常に多様な人々」が「一緒に手を組んで動いた」と言う点を見落としてはならない、「植民地主義とそれへの抵抗であるという基本的な視点」が必要だと指摘した。国際法上の、最も基本的な人権の一つである「抵抗権」は、武力で闘って独立を勝ち取ること、武装抵抗も重要な要素として認められている。(…)
♣これはハマスに対する戦争ではない。これは戦争ではない。民族浄化を推進するための軍事作戦だ。ハマスは標的ではなく、口実だ。 ケイトリン・ジョンストン 2023.11.27 必見➡ http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2023/12/post-0ab0c9.html
もし皆様が注目しておられたら、10月7日の攻撃が近づいているという山のような情報をイスラエル諜報機関が無視し、イスラエル人を全く無防備なまま放置し、イスラエル国防軍が無差別銃撃で、かなりの数のイスラエル人を殺害し、そのイスラエル人死者の100%をハマスのせいにし、これら死全てが今や南にガザの人々を彼らの土地から追い出す正当化に利用されているのが分かるはずだ。全てのパレスチナ人をガザ地区から追い出すことがどれほど素晴らしいか、イスラエル当局が語り続けながら、彼らが戻ろうとすると撃ち殺す。(…)
全ての死と破壊は一体何のためだったのだろう? 何の役にも立たない。全て無意味だった。「ロシアを血まみれ」にし、ヨーロッパとアジアにおける地政学的狙いを推進するアメリカ帝国の願望さえなければ容易に回避できたはずの無意味な流血で、若者世代全員が戦争機械に放り込まれたのだ。
ウクライナからガザまで、アメリカ帝国主義の戦争機構が全てを悪化させている。