アーマーレビー堤防で洪水対策を! 「八ッ場ダムが首都圏を救った」はウソ!「ダム&スーパー堤防」建設にまつわる疑惑とは?!
※台風15、19号の直後に記録的豪雨!「八ッ場ダム無双」デマと国交省がお蔵入りにした堤防強化策! 岩上安身による関良基・拓殖大学教授インタビュー 続編 2019.10.29 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/459858 (ハイライト動画8分48秒)
※ダムで洪水被害は防げるか 水源連http://suigenren.jp/damproblem/probrem6/
(…)ダムは治水効果がちいさく、逆に洪水災害を拡大することが多い。また、巨額の費用を要するダム建設のために、必要な河川改修がなおざりにされ、そのことによって豪雨による被害が拡大しているのだ。治水対策の基本は河道の整備であって、ダム建設などをやめて護岸の整備や河床の掘削に予算を投入すべきだ。その方がはるかに費用が安く、治水の投資効果が高いのだ。(…)多くの河川ではダム建設に巨額の予算が投じられているため、河川改修(堤防整備、川床整備、川幅拡張)がそのしわ寄せを受けてなかなか進められず、氾濫危険地帯が放置されてきました。(…)
破堤/決壊する=堤防などが壊れる
越水/越流する=堤防などを水が越える
耐越水型堤防=越水しても決壊しない堤防(普通の堤防は越水すると数時間後に決壊することが多々ある)
耐越水型堤防の例二種
▶スーパー堤防→重要河川の下流のみ設置で400年かかる。費用は5000万円~1億円/1m
▶アーマーレビー堤防(鎧型堤防)→ 50万円~100万円/1m
国交省は2000年にはアーマーレビー堤防推進の姿勢をみせていたが、なぜか突如、導入を中止してしまった。なぜなのか?
※国交省と自民党サポーターのショックドクトリン ~ダムとスーパー堤防https://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/2b76b36eb4be559afc78d8b4afde8d1b
2019年10月18日の東京新聞特報面は、台風19号の水害で、本当に八ッ場ダムやスーパー堤防が役に立ったのかという検証特集でした。(…)記事の中で衝撃的なのは、石崎勝義氏のコメントでしょう。石崎氏は、元建設省土木研究所で、越水しても破堤しにくい耐越水型堤防の開発に携わっていた技術官僚です。石崎氏は記事中で次のように答えています。「国交省の予算は大きく『社会保障費に回せ』という圧力は高い。でも、堤防が決壊すれば、それをはね返して予算を確保することができる。国交省の役人は今回のように決壊するのは都合がいいと思っているんです」(…)石崎氏の提言するのは、堤防全体を遮水しアスファルトなどで覆ってしまうアーマーレビー堤防の導入です。(…)実際にはアーマーレビーのような耐越水堤防を整備すれば、今回のような数多くの堤防は防げるはずなのです。しかし国交省はそれをしない。しかも、アーマーレビー堤防はスーパー堤防の100分の1のコストで建設可能なのです。国交省は、(…)「越水しても破堤しないのはスーパー堤防のみ」という言説を広め水害を契機にさらにダム建設とスーパー堤防建設に邁進しようというのです。(…)
※耐越水堤防はなぜ復活しないのか 石崎 勝義https://drive.google.com/file/d/1lM4MUUyZbmmJroggqvvmdoyV57cMoAMc/view
(…)耐越水堤防がなぜ復活しないのか、その理由を設計思想や治水哲学の面から調べてみた。その結果、堤防決壊は治水当局が予算獲得のために必要としているのではないかという自分もびっくりするような仮説に到達した。(…)
※なぜ日本の堤防はかくも簡単に決壊するのか?対越水堤防を仕分けた御用学者たちhttps://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/1a879b1642a36d8a705db8d72bc4e469国
(…)治水の最重要課題は、越水はやむを得ないものとして受け入れ、決壊・破堤を防ぐことです。越水ですめば、被害は最小限で済みます。(…)しかし、2008年に日本土木学会の学者たちは、耐越水堤防は不完全として中止するように国交省に勧告し、国交省は耐越水堤防の開発・整備をピタリと止めてしまうのです。この不可解な事件の背景はダム利権と深く結びついていることが疑われます。すなわち国交省は、耐越水堤防が整備されると、上流にダムを建設する口実がなくなることを恐れたと思われるのです。治水のためのダム建設に根拠を与え続けるためには、堤防は脆弱な方がよいのです(元国交省の河川官僚・宮本博司さん談)。
(…)建設省の土木研究所で耐越水堤防の開発に携わっていた石崎勝義氏は、以前、私(セワヤキ注関良基氏)に対して「(耐越水堤防は)技術的に確立されているにも関わらず、それをさせないというのは犯罪だ」と述べておられました。(…)
※「加古川の堤防強化(アーマー・レビー)は健在だった」2018.4.28 (加古川堤防アーマー・レビー案内表示板の写真あり!) https://yamba-net.org/41550/
(…)しかし建設省はダム建設の障害になるのを恐れて、フロンティア事業の発足2年後、生まれて間もない赤子を殺すごとく廃止に追い込んでしまうのです。(…)アーマー・レビーは今の国土交通省の計画からは意図的に外されているように見えますが、現実には全国10ヶ所以上で建設され、機能し、住民の安全を守っているのです。一例を加古川で確認いたしました。耐越水堤防(アーマー・レビー)は洪水対策の切り札だと思います。 住民・市民のみなさんの声が大きくなってで1日も早く復活することを希望します。
2019年11月28日 セワヤキ