「バカな大将、敵より怖い」Ⅲ ― PCR検査が進まない理由は安倍総理の指示だった!? https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/40176
◆PCR検査の大元締めの国立感染研の職員が厚労省からの指示で出勤8割減の対象!? PCR検査が進まないのは、4月中旬の時点で出勤は5割減!? 安倍総理の「強い意向」だった!?
安倍晋三総理は4日の会見で、国内でPCR検査が十分に進まない背景に、「人的な目詰まりもあった。実行は少ないというのはその通りだという認識をもっている」と述べました(➡日本経済新聞2020.5.4 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58781100U0A500C2NN1000/)
しかし、同日行われた政府の専門家会議で、PCR検査が進まない大きな1つの理由が明らかになりました。なんと、厚生労働省が、政府の方針に従って、PCR検査において大きな役割を担う国立感染症研究所(感染研)および地方衛生研究所の出勤者を、8割削減するよう指示していたというのです。
※<コロナ緊急事態>感染研も出勤8割減? 厚労省指示 先月中旬5割、「業務に支障出ず」(東京新聞2020.5.6)https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202005/CK2020050602000118.html
(…)厚労省の担当者は「新型コロナ対策の本丸的な組織であり、頑張らなければいけないので出勤八割削減に葛藤はあるが、感染研を含めた削減は首相の強い指示だ。業務に支障が出ないようやっている」と説明する。(…)
8日に岩上安身がインタビューした中村祐輔東大名誉教授は、「どんなに外出禁止要請が出ても、最低限の社会機能維持のために働かなくてはならないエッセンシャル・ワーカーがいる」ことを指摘しています。国立感染研、地方衛生研の職員は、エッセンシャル・ワーカーとして、最前線に立つ医療従事者とともに、全力を投入し、前線で採取された検体を分析して、判定する作業に当たらなければならなかったはずです。
◆日本のPCR検査数はなぜ増えない!? 「伝統工芸」のような日本に対して、「自動化」で1施設1日1万件検査する韓国は既にPCRを輸出産業化!!
日本と海外のPCR検査体制の違いは、「伝統工芸」的なやり方か、「全自動の機械化」かの違いだと、ネット上で話題になっています。
5日に放送されたTBSの「news23」では、日本と韓国のPCR検査の様子を紹介しました。日本では、たとえば東京都健康安全研究センターの場合、検査技師が手作業でスポイトを使い、検体や試薬と思われる液体を容器に1個1個注意深く注入しています。まさに「伝統工芸士」が「工芸品」を作るようです
※【news23】韓国 PCR検査の“秘密”に迫る(TBS NEWS 2020.5.5)https://www.youtube.com/watch?v=1yyZHfypTIY
ところが一方の韓国では全く違います。ソウルの街中にある検査機関では、検体を96人分同時に自動処理するシステムを取り入れています。ウイルスの遺伝子抽出、5~6種類の試薬注入、検体の振り分け、検査機による検査などを次々と自動で行い、検査結果はモニターで確認できる仕組みです。この施設には96人分同時に検査できる機器が55台あり、1日3交代27人で最大1万件の検査が可能とのことです。この施設だけでこれまで20万人分の検査を行ったとされます。
韓国ではこれらの技術を輸出振興策に生かして、試薬などの検査キットを米国に75万人分など106ヶ国に供給したと報じられました。番組中で紹介された韓国最大のPCR検査キットの製造工場では、1ヶ月に1300万人分を製造し、95%を輸出しているとのことです。
◆「全自動PCR検査システム」はすでに日本で開発されている!? フランスの医療現場で採用されているにもかかわらず、日本では認められず!?
さらに驚くことに、「全自動PCR検査システム」は日本でその開発が進んでいるというのです。遺伝子検査における研究開発や、その実用化で用いられる全自動遺伝子診断システムの開発などを手掛ける東証マザーズ上場の「プレシジョン・システム・サイエンス」(千葉県松戸市、PSS)は、早く正確に判断できる「全自動PCR検査システム」を開発しています。
※日本が開発「全自動PCR検査システム」なぜ導入されず?(日刊ゲンダイ2020.5.8)https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/272862
先述した通り、現在日本で行われているPCR検査は、検査技師がスポイトを使用して1個1個検体や試薬を注入するといった手作業で進められています。このため、1検体あたり判定に6時間がかかるといいます。しかしながら、PSSの開発した「geneLEAD」シリーズは、12検体を2時間で判定することが可能だといいます。
※geneLEADシリーズ(プレシジョン・システム・サイエンス)http://www.pss.co.jp/product/genelead/
驚くことに、この「geneLEAD」シリーズがフランスにおいてウイルス検出に大きな役割を果たしているのです。PSSがOEM(委託者商標による受託製造」)供給を行ったフランスのエリテック社ブランドのシステムは同国内の医療現場で採用されており、高い成果を上げているというのです。その証拠に、PSSは駐日フランス大使から礼状が届いたといいます。
※全自動PCR検査システム供給に対する駐日フランス大使からの礼状について(プレシジョン・システム・サイエンス、2020.4.27)http://www.pss.co.jp/ir/press/pdf/20200424.pdf
前掲した日刊ゲンダイの記事によると、PSSは3月時点で日本政府に対し「geneLEAD」シリーズの使用を認めるよう申請したといいます。にもかかわらず、いまだに進展がないといいます。
一方、富士フイルムは、すでに全自動PCR検査システムを開発し、国内の数十の医療機関に導入されていると報じられています。5月8日には、改めて全自動検査装置に対応するPCR検査用の試薬を開発したと伝えられました。
※「PCR検査の時間 大幅短縮の試薬開発」 富士フイルム(NHK NEWS WEB 2020.5.8)https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200508/k10012422121000.html
一度の検査で4人分を調べられ、検査時間は約75分。月内に国内向けに発売するとされています。また、島津製作所も「新型コロナウイルス検出試薬キット」の発売を4月10日に発表しました。2時間以上かかっていたPCR検査の全工程を従来の半分の約1時間に短縮すると謳っています。
※煩雑な手作業を省き、検査時間を半分に「新型コロナウイルス検出試薬キット」を発売(島津製作所HP 2020.4.10)https://www.shimadzu.co.jp/news/press/zfdyn69049lnnr8r.html
これだけの環境にも関わらず、日本のPCR検査数はまだそれほど増えていません。 PSS社の装置や試薬については、そもそも「まだ厚生労働省に認可されていない」とジャーナリストの木村正人氏が伝えています。日本の「岩盤規制」の結果だというのです。
※新型コロナ 世界のPCR検査は日本の技術が支えているのに日本では活躍できない岩盤規制の皮肉(Yahoo!ニュース 2020.5.9)https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20200509-00177769/
日頃から「岩盤規制にドリルを」、などと規制緩和を勇ましく唱えながら、国民の生命と健康、そして国民経済全体に大きな影響を与える最も肝心な部分でそのドリルをふるわない安倍総理。それどころか、戦うべき部隊に、戦力の削減を命じ、最新の武器が国内にあるのに、それを使わせない。この馬鹿さ加減は一体どうしたことでしょうか。
「バカな大将、敵より怖い」という警句通りの、とことん無知無能なバカ殿様なのか、アベ友企業に対する速やかな配慮と対照的なところを見ると、利権にならないことはやらない、という安物の時代劇の悪代官のような腹なのか、それとも、日本を停滞させ、破壊する、恐るべき失政の連続を故意に行っている故意犯なのか。そろそれ本気で国民は、安倍政権の正体を見極めなくてはなりません。
政府は一刻も早く、「非科学的なロジック」から抜け出し、国民の生活を守るためにPCR検査の自動化と拡充を急ぐべきです。そして、そのためには、非科学的な総理と、非科学的な内閣が変わらなければなりません。
みんなの政治 国会議員 https://seiji.yahoo.co.jp/giin/
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2020年5月10日 セワヤキ