世界終末時計 Ⅰ――人類最後の日まで残り時間は“1分30秒” 前例ない危険な状態に!
♣そうこうするなか、我々は依然核戦争に極めて近い ケイトリン・ジョンストン著2024.05.24 http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2024/05/post-75a7e0.html
(…)「最近モスクワは、ウクライナがロシア領内でイギリス兵器を使用した場合、ロシア軍はウクライナ国内および海外のイギリス軍施設を標的にするとイギリスに警告した」(…)ロシアがウクライナを攻撃している以上、ウクライナにはロシアを攻撃する「権利」があるのは明らかで、誰もこれに異論を唱えない。異論があるのは、ハリコフを誰が支配するかを巡りロシアとNATO間で激しい戦争を誘発し、そのために全ての陸上生物の命を危険にさらす結果をもたらすことが賢明で道徳的かどうかだ。(…)目が覚めて、無謀なエスカレーションと予測不可能な展開が続いた結果、後戻りできないほど急速な一連の出来事が起こり、核戦争が始まったと知ったら信じられないほど愚かなことに感じるはずだ。だが歴史の現時点ではそれは不合理な恐怖ではなくその瀬戸際に途方もなく短距離に近づきつつあるのだ。
♣欧州はロシアと戦争しようとしている【及川幸久】 2024.06.14 https://youtu.be/4Jw0HH9I1EI?si=26DZHhuzdFfi7dsH *要点のみ
*元国連兵器検査官スコット・リッター氏がパスポート剥奪された。氏はウクライナ戦争に関する解説で世界で最も注目されている。パスポート剥奪は、彼がサンクト・ペテルブルグで6月開催の国際経済会議に招待されいて、いざ出発というときに起きた事件だ。出発前に彼は、バイデン政権のやり方がこのまま続くと米露間で核戦争が起きる可能性が高く6月中にも起きうると言っていた。これは、NATO主要国が、彼らの提供する兵器でロシア国内にミサイルを打ち込むことを5月末にウクライナに許可したことで緊張が高まったことを指す。ロシア側はこれに対し、軍艦をキューバのハバナ港に送り、それが6月13日に到着した。これはもう、「(必読➡)キューバ危機」である。核戦争について同じく危機感をつのらせているのがセルビアのアレキサンダー・ヴチッチ大統領だ。「我々は大惨事に向かっている。列車はすでに駅を出発し、もはや止められない。欧州がロシアと戦争状態になるのは3、4カ月以内。 欧州とロシアの戦争は核戦争につながる。 その戦争を回避するためにロシア軍は速やかにキエフ占領、新政府を樹立すべき」(*詳しくは♣参照)
♣クラスター爆弾で住宅爆撃 プーチンの国際記者会見 キューバに軍艦送る 2024.06.12 必見➡ https://www.youtube.com/watch?v=FaHVCP_Z8v0
♣キューバ危機?! 追加制裁 岸田首相10年間のウクライナ支援を約束?! 2024.06.15必見➡https://www.youtube.com/watch?v=vQM9MEo4Cmo
♣すべての兆候は大戦争を示唆している:セルビアのヴチッチ大統領が語る暗い現在 2024.06.08 英語の動画https://youtu.be/AZIDLlqh-Oc?si=UxkIDZPFxcsY79_J
【*要約】西側の主な指導者達の戦争に対するアプローチは「勝ちか負けか」だが、ヴチッチ大統領のアプローチは、問題の本質を見極めることによって得られる平和の追求だ。米国とドイツが彼らの兵器でロシアを攻撃することをウクライナに許した今、実際に「誰も止められない」状態になっている。ドイツや米国の指導者達の主張は、「帝国主義者プーチンはウクライナを征服した後西側諸国を征服しようとする」と決めつけているが、実際はそんなに単純なものではない。例えば比較のために、1999年及び2008年にセルビアで起きたこと(必見➡NATOの空爆とコソボの独立)は何だったか考えてほしい。プーチンが何度か「セルビアの例がある」と言及しても西側はそれに耳を貸さない。「和平」という言葉はタブーになり、両者を和平のテーブルにつかせようとする者は誰もいない。
西側はプーチンを打ち負かずことは簡単だと信じており、ウクライナでの戦いでロシアを弱らせてからロシアにのりこみ、プーチンを引きずり降ろして、ロシアを現在の領土と現在の形態では存在できなくしようというのだろうか?ヴチッチ大統領の考えでは、西側は己を買い被り、ロシアとプーチンを見くびっている。米国、ドイツ、フランスでのメディアや政治論調は、ウクライナにもっと強い殺傷力の武器を与えて戦わせろと意気盛んだが、自分の母親、息子、夫や父親を棺桶に入れるような羽目になったらどう感じるか?悲惨な戦いをするよりは、停戦に持ち込み、その後10年、20年…50年、何年かかってもいいから和平交渉をする方がいい。
ウクライナ語とセルビア語は形態学的にも音声学的にも極似している。この戦争はスラブ民族全体にとって壊滅的だ。これまでに和平の最上の機会が2度あったが、双方がもっと自分の陣営に有利にしようと考えてか、そのチャンスを逃してしまった。このままいくと3、4ヶ月以内に、世界戦争とまで言わなくとも非常に大きな衝突が起きる恐れがある。
セルビアは2回のバルカン戦争を経験し、その後の第1次世界戦争では国民の28,9%が命を失い、第2次世界大戦では100万人(*米国は30万人、日本は300万人、ソ連は2700万人!)の国民を失った。1990年代の幾つかの戦争、1999年のNATOによるアグレシブな爆撃の経験もあるので、平和と安定を維持するのがヴチッチ大統領の大きな夢なのだ。そのために彼は最善を尽くすつもりでいる。
中国は大国になりつつあり、BRIKS諸国と共に公正さと平等を求めている。一方、西側は過去300年間に得てきたものを失いたくない。東西両陣営の経済的、政治的利益が全く矛盾し相容れないものになっている。世界は加速度的に変化しており、大衝突、戦争が避けようもなく近づいてきている。ヴチッチ大統領は将来的な不安から、石油、小麦、塩、砂糖の備蓄などのあらゆるデータ―を実はこの日に調べたところだった(*それほど危機は近づいている!)。西側は、想像を絶するほどの熱意で敵対者や敵を作り出している。セルビアは中国ともかつてから良い関係にあり、EU加盟が実現しても良い関係を続けるが、それが危険だとは思わない。中国やエジプトやアラブ首長国連邦との自由貿易協定を活用していく。自国セルビアとその国民のために尽くすのが大統領の任務だ。セルビアはどの国の投資であっても受け入れ、共に努力するという政治を続けるし、すでにその成果は雇用状況にも他の分野にも現れている。
「民主主義」と「権威主義」との戦いについて。「民主主義」国であってもロシアのテレビ放送が禁止されているドイツのような国もある。これははたして民主主義と言えるのか?セルビアでは西側のテレビだけでなく、ウクライナ、ロシア、中国と、どこの国のテレビ放送でも見ることが可能だ。ヴチッチ大統領は自身の子供時代の経験を例に挙げて説明。彼は絵が苦手で、自分の描いた馬の絵が馬だと思ってもらえそうもないので、その絵に「これは馬の絵です」という説明文を添えざるをえなかった。西側の主張する「民主主義」とは、中身が伴わないのに「民主主義」というレッテルを貼っているだけではないのか? 逆にセルビアは民主主義国ではないと言われ、12月の選挙は誰が見ても圧倒的な勝利だったにもかかわらず不正選挙だったとされた。だが、やり直し選挙ではさらに票を増し完全な勝利となったため、今度は批判できずに沈黙を決め込んでいる。セルビアで一番メディアで批判されているのはヴチッチ大統領自身だろうが、それはこの国では何でも自由にものが言える証拠なのだ。「民主主義」を自認するなら政府を大いに批判するメディアが西側にもあっていいはずだが、それは見えてこない。ドイツでのセルビアについての報道は90%がネガティブなものだ。「権威主義者とかわらない」とヴチッチ大統領は言われ、中国やロシアのような酷い国と関係を持っているのはその証拠だなどとされている。西側(NATO)に考えてほしいのは、セルビアが国土の13,5%を非合法に奪われたという明らかな事実だ。セルビアはその問題について西側と議論する場合、寛容でかつ忍耐強く、礼儀正しい態度で接しているが、それでも民主的ではないというのか。
セルビアの立ち位置は、どこにも従属しない主権国であり、何よりも平和を求め、世界各国の多様性に配慮し、他諸国のセルビアとは異なるアプローチの仕方をも尊重しつつ真の価値観を追求するというものだ。セルビアは世界中の誰とでも協力するし、EU加盟を目指していると言っても、その実現は自ら判断して自ら決断することになる。セルビアは伝統的な友人たちとのつながりを一切切らないと決心している。決断の自由を保持することに関してセルビアは時に頑固であり、これからも頑固であり続けるだろう。このようなやり方でセルビアはこの10年確かな経済発展をとげ、周辺諸国の発展のエンジンの役目をも果たしている。
セルビア人は、どの国でもそうだが、自国を誇りに思い、凛とした民族だ。セルビアにも長所短所があり、まだまだ改善すべき仕事はあるが、他の国と違うのは、例えば、どこからか(米国やEUやロシアから)何らかの要請メールがきても、マリオネット国のようにそのメールに踊らされることはない。自国の決断の自由を行使するのみだ。この自由を手放すようなことは絶対にしない。たとえ他の諸国が100%同調している政策であるという理由で同調を促されたとしても、それだけの理由で同調するなどということはない。大国に押し付けられた政策に100%同調するのなら、政府などいらない。広報することで足りる。
ヴチッチ大統領はセルビアには大きな希望を持っているが、欧州の将来に関しては非常に悲観的だ。イスラム教諸国に接する最前線にある長い歴史的経験から、イスラム過激派の問題に悩むドイツやフランスなどに助言したいところだが、将来の状況悪化が予想できるため、ヴチッチ大統領は非常に心配している。それを防ぐためには、移民問題から始めてすべての安全保障問題に至るまで全員が力を合わせて取り組む必要がある。ヴチッチ大統領はかねてより、NATOだけという限定された安全保障でなく、欧州安全保障そのもの(*ロシアを含む)を定義し直すことを切望してきた。だが悔しいことに小さな国の小さな声には誰も耳を傾けてくれない。
セルビアにとって非常に重要な問題はコソボに関してのものだ。国民はコソボとウクライナに関する西側が出しているモラルの二重基準(*欧米はコソボを独立させるためにセルビアを空爆したが、ロシアがドンバスを独立させるのは違法であると主張しウクライナに武器を与えて戦わせている)を最も嫌っている。ベルグラードを一歩でも歩けば間違いなく誰からもその考えを聞くことができる。重要なことは、「片方は全部得られ、もう片方(セルビア)は全部失う」ようなものであってはならず、どちらも尊重されるような妥協の解決策でなくてはならない。(*ゼレンスキー大統領は、ロシア軍がウクライナの全領土から撤退すれば、ウクライナ政府は「明日にでも」ロシアとの和平交渉を行うと述べた。➡ロシアの提案)