コロナ騒動裏でショックドクトリン
※種苗法改定案が今国会に上程!自家増殖(採種)一律禁止になり、違反すると10年以下の懲役1000万以下の罰金共謀罪の対象!? 日本の農業政策の未来にあるのは強欲アグリビジネスの支配体制!https://iwj.co.jp/wj/open/archives/468513 2020.2.26
◆改定種苗法案国会提出の動き 2020.2.25 https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/15960
農水省は3月上旬に種苗法改定案を国会に提出し、3月中には衆議院を通し4月中にも参議院で成立させることを狙っている。それに向けて農水省は18日、自民党農林合同会議に種苗法改定案を提示し了承された。
種子を守る会、「自家増殖禁止」の削除を要請
今回の農水省の種苗法改定案は、2018年の種子法廃止と連動したものだ。政府の種苗法改定の最大の狙いは現在は登録されている品種であっても「原則自由」としている種子の自家増殖や自家採種を「原則禁止」にすることにある。
これまで都道府県が開発して保有しているコメ・麦・大豆など主食の種子についても、外資を含む民間企業に売却し、農家にはその民間企業から高い値段で種子を買わせるという狙いだ。当然農家経営を圧迫する。
しかも新たな品種を登録しようとすると数百万円から数千万円の費用がかかるので大企業にしかできない。世界の種子業界では、モンサント(現バイエル)とコルテバ・アグリサイエンス(旧ダウ・デュポン)の2社が売上の65%を占める。サカタのタネは2%にも満たない。
専門家は、種子法廃止や種苗法改定は日本の農業を巨大グローバル企業の餌食にするためであると警鐘を鳴らし、国会での成立を阻止するよう訴えている。
◆食料の安全保障➡食料自給率
※米国では食料は「武器」と認識されている//欧米の手厚い農業保護 補助金100%の国も//食糧難の経験をきちんと伝える2018.7.20https://www.jacom.or.jp/nousei/tokusyu/2018/07/180720-35828.php
欧州では幾度の戦争を経て国境防衛と食料難とに苦労した経験から、農林水産業で国土と食料を守るという国土と食料の安全保障の視点が当たり前だが、日本はそうなっていない。カロリーベースで日本の食料自給率は4割弱だが(種子法廃止の影響で14%程度にまで下がる!)低いとされる英国でも6割以上ある。農家の農業所得に占める国の補助金の割合は16年の統計で日本が30%。13年のスイス(100%)、ドイツ(70%)、英国(91%)、フランス(95%)に比べても、食料安全保障のために国が責任を持つ視点が欠落しているのがわかる。なぜ、日本人はそれ(過去の食糧難)を忘れ、欧州は忘れないか。それはもう一度大きな食料危機が来ていないからでなく、欧州では、食料難の経験をしっかりと歴史教科書で教えているから認識が風化せずに人々の脳裏に連綿と刻み続けられているのである。戦後の日本は、ある時点から権力者に不都合な過去を消し始めた。過去の過ちを繰り返さないためには過去を直視しなくてはならない。過ちの歴史をもみ消しては未来はない。
食を外国に握られることは国民の命を握られ、国の独立を失うことである!
欧州は「予防原則」(疑わしきは規制する)に基づき、食の安全に関する情報を国民に共有し、米国に何を言われても、遺伝子組み換えや成長ホルモン入りの米国などからの輸入農畜産物を排除している。日本は米国の「科学主義」(死人が出ていても因果関係が完全に特定できていないなら規制してはいけない)の圧力に抗せず、国民への情報提供にも慎重になり過ぎてしまっている。
◆地方から食と暮らしを守ることができる~全国で種苗法改定とのたたかいを!~元農林水産大臣・山田正彦https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/15047
有機栽培農家にも多大なダメージ
種苗法改定の検討委員会を引っ張っているのは、知的財産権ネットワークの弁護士だ。昨年10月15日に開催した院内集会の場に参加した農水省知的財産課の説明では、裁判所は現物を要求するが、モンサント等は登録された品種を現物として保有するのは容易ではないので、「特性を明文上、明らかにしたい」という。「この作物は背丈が何センチで、節はいくつで…」というように決め、それに該当すればすべて違反として、育種権者の権利を守るといい始めている。まさにモンサント等多国籍企業が裁判をするにあたって、彼らが有機栽培農家の栽培している伝統的な固定種を育種登録及び少し改良を加えて特許をとることができる内容である。(➡https://www.kottolaw.com/column/000576.html)
育種登録した品種でも、栽培する土地によっても変化していくものだ。そこでモンサントは有機栽培農家の自家採種をやめさせ、すべての種子を自社の種にすることを狙っている。モンサントポリスが畑を見回り、自社が育種権を持つ作物が混ざっていれば訴訟を起こす。カナダでは風で飛ばされた種が混入した菜種農家が訴えられ、20万㌦請求された。日本国内でもすでに、キノコの生産者が企業に訴訟を起こされたケースが6件も発生している。
このまま種苗法を改定すれば有機栽培農家も裁判に負け、大変な事態に置かれる。農水省が「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は絶対に大丈夫だ」といっているのは真っ赤な嘘だ。
われわれは今年から、種苗法自家採種禁止法案に対して全国で反対運動を展開したいと考えている。それと同時に、種子条例が21の自治体でできたように、種苗条例を全国の自治体で制定していく運動を広げたいと考えている。
そのうえで、広島県のジーンバンク(➡http://ankei.jp/yuji/?n=2327)のような活動が大切になってくる。県や市町村など公的機関がそれぞれの品種の特性をすべてデータ化し、保存・管理して貸し出すような制度があれば、育種登録より以前に使用している種苗は裁判でも勝つことができる。伝統的な固定種も先にすべて特性を記録し、登録しておけば、自家採種禁止をやられても、モンサントがやって来ても、たたかうことができる。沖縄県では本の貸し出しもしているカフェで、種の貸し出しも始まった。遺伝子組み換え作物についても、今治市の「食と農のまちづくり条例」(➡https://www.city.imabari.ehime.jp/reikishu/reiki_honbun/r059RG00000848.html)のような形で守ることができる。厳しい条件をクリアして許可を得なければ、栽培できないよう条例で定めている。種子が交雑して訴訟を起こされることから農家を守ることができる。今、地方自治体は法律に違反しない限り、みずからの意志で何でもできる時代だ。私たちの暮らしは私たちの力で守ることができる。地方から暮らしを守る時代だ。
※【スーパーの食品60%が遺組み】遺伝子組み換え食品の現状と今後について
必聴➡https://www.youtube.com/watch?v=zSB2FAQwlrQ 2017(ラジオ 42分29秒)
※GMトウモロコシと発がん性に関連、マウス実験 仏政府が調査要請2012.9.21 https://www.afpbb.com/articles/-/2902178 (マウスの写真)